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Ebook: 変分法と変分原理

Author: 柴田 正和

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15.02.2024
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変分法の基礎から応用までを詳しく解説した書籍.第1部「変分法」では,数学的な理論を基礎から包括的に解説.幾何や物理の例も交えながら,多様な変分問題について詳細に述べる.第2部「変分原理と解析力学」では,歴史に沿って力学に変分法を導入したうえ,弾性体力学,電磁気学など幅広い応用について取り上げる.例題や演習問題も豊富に掲載し,自習がしやすいようにした.変分法そのものの理解はもちろん,ニュートン力学と解析力学のギャップを埋めることにも役立つ1冊.

【目次】
第1部 変分法
第1章 変分法基礎
1-1 関数の級
1-2 汎関数
1-3 歴史上に現れた変分問題と変分原理
1-3-1 古代ギリシャの変分問題
1-3-2 西欧17世紀の変分問題
1-4 変分
1-5 強い意味の変分
1-5-1 関数の距離と近傍
1-5-2 弱い意味の変分および極値と強い意味の変分および極値
第1章の演習問題

第2章 基本理論
2-1 変分法の基本問題
2-2 停留関数
2-2-1 オイラー方程式―停留関数であるための必要十分条件(極値関数であるための必要条件)
2-2-2 角に関する必要条件
2-3 オイラー方程式の解:停留曲線
2-3-1 正規曲線
2-3-2 オイラー方程式のいくつかの特別な場合に対する解
2-4 停留関数が極値関数であるための必要条件と十分条件
2-4-1 ヴァイエルシュトゥラスのE 関数と,強い意味の変分まで考慮した局所的最小(最大)[極小(極大)]の必要条件
2-4-2 ルジャンドルの必要条件
2-4-3 ヤコビの付帯方程式と第2 変分の卓越項
2-4-4 共役点
2-4-5 ヤコビ試験
2-4-6 ヤコビの付帯方程式の解と共役点の性質
2-4-7 停留曲線の場
2-4-8 ヒルベルト積分
2-4-9 ヴァイエルシュトゥラスの必要条件のより簡明な証明
2-4-10 強い意味の極値をとるための必要条件
2-4-11 停留曲線が極値曲線であるための基本的十分条件
2-4-12 停留曲線の局所的な場の存在を保証する十分条件
第2 章の演習問題

第3章 一般化された変分問題
3-1 端点の移動を含む変分問題
3-1-1 一つの端点の移動を含む問題の第1 変分・オイラー方程式
3-1-2 両端点が変動する場合の第1 変分
3-1-3 第2 変分
3-1-4 ヤコビの付帯方程式と焦点を用いた第2 変分の符号判定
3-2 複数の従属変数を含む変分問題
3-2-1 第1 変分・オイラー方程式
3-2-2 角に関する必要条件
3-2-3 2 階導関数y0" (x), z0" (x) の存在と連続性
3-2-4 端点移動問題
3-2-5 ヴァイエルシュトゥラスの必要条件(3)
3-2-6 ルジャンドルの必要条件
3-2-7 停留曲線の場とヒルベルト積分
3-2-8 停留曲線が極値曲線であるための基本的十分条件
3-3 媒介変数問題
3-3-1 通常問題と異なる媒介変数問題に特有の性質
3-3-2 第1 変分・オイラー方程式
3-3-3 角に関する必要条件
3-3-4 端点移動問題横断条件のより簡明な導出
3-3-5 ヴァイエルシュトゥラスの必要条件(4)
3-3-6 停留曲線の場とヒルベルト積分
3-3-7 停留曲線が極値曲線であるための基本的十分条件
3-4 拘束条件のある変分問題:ラグランジュの未定乗数法
3-4-1 等周問題
3-4-2 第1 変分・オイラー方程式
3-4-3 第2 変分
3-4-4 媒介変数問題
3-4-5 端点移動問題
3-4-6 代数型拘束条件
3-4-7 微分型拘束条件(とくに,不可消去条件)
3-5 高階導関数を含む変分問題
3-5-1 第1 変分とオイラー方程式(1)
3-5-2 第1 変分とオイラー方程式(2):代数型拘束条件のある変分問題としての定式化
3-5-3 端点移動問題
3-5-4 第2 変分と停留曲線が極値曲線であるための必要条件および十分条件
3-6 複数の独立変数を含む変分問題
3-6-1 第1 変分とオイラー方程式
3-6-2 オイラー方程式の解の存在と一意性
3-6-3 境界移動問題
3-6-4 第2 変分とその標準化
3-6-5 複数の独立変数および従属変数を含む変分問題
第3章の演習問題

第4章 直接解法(微分方程式の近似解法)
4-1 直接解法と極小列
4-1-1 直接解法の基本手続き
4-1-2 極小関数列の極限(関数)が当該級に属する有資格関数でない場合
4-1-3 極小関数列の極限(関数)が正しい解(関数)に収束しない場合
4-1-4 極限操作が成立しない場合
4-2 ポテンシァル理論
4-2-1 ディリクレの原理
4-2-2 領域が円である問題
4-3 レイリーリッツ法
4-4 シュトゥルムリゥヴィル問題
4-5 差分法
4-6 変分法による正方行列の固有値の高精度近似解
第4章の演習問題
コラム:変分原理を受け入れやすい西洋一神教社会

第2部 変分原理と解析力学
第5章 フェルマーの原理と最小作用の原理
5-1 フェルマーの原理(幾何光学における変分原理)
5-1-1 ホイヘンスの原理
5-1-2 フェルマーの原理
5-2 形而上学的な最小作用の原理(モーペルチュイ)
5-3 科学的な最小作用の原理I(オイラー)
5-4 科学的な最小作用の原理II(ラグランジュ)
第5章の演習問題

第6章 解析力学の形成
6-1 ラグランジュ方程式
6-1-1 ラグランジュの一般化座標と一般化力
6-1-2 ラグランジュ方程式
6-1-3 循環座標とネーターの定理
6-1-4 剛体
6-1-5 複合振動系・固有振動
6-2 ハミルトンの正準方程式
6-2-1 一般化運動量
6-2-2 ハミルトニアン
6-2-3 正準方程式
6-2-4 最小作用の原理の一般化
6-2-5 ハミルトンの原理
6-2-6 ポアッソン括弧
6-2-7 リゥヴィルの定理
6-2-8 作用積分
6-2-9 ハミルトンの主要関数
6-2-10 ハミルトンヤコビ方程式
6-3 正準変換
6-3-1 正準変数の変換
6-3-2 ハミルトンヤコビの方程式への帰着
第6章の演習問題

第7章 変分原理による物理学諸分野の定式化
7-1 弾性体力学
7-1-1 歪みテンソル
7-1-2 応力テンソル
7-1-3 歪み(ポテンシァル)エネルギー
7-1-4 変分原理による定式化
7-2 流体力学
7-2-1 質量保存則(連続の式)
7-2-2 完全流体の運動方程式
7-2-3 変分原理による定式化
7-3 電磁気学(電気力学)
7-3-1 点電荷の運動の変分原理による定式化
7-3-2 電磁場の理論の定式化(1) 基礎論
7-3-3 電磁場の理論の定式化(2) 真空中の電磁場の変分原理による定式化
7-4 量子力学
7-4-1 断熱不変量
7-4-2 前期量子論
7-4-3 ド・ブロイの理論
7-4-4 シュレディンガーの理論
第7章の演習問題

補遺A. 関数の極値問題
A-1 関数の有界性
A-2 関数の上極限と下極限
A-3 1 変数の極値問題 極値と停留値
A-3-1 全体的(絶対的)最小と局所的最小
A-3-2 閉区間における(全体的)最大値および最小値の存在
A-3-3 微分可能な関数の最小値(最大値)
A-3-4 端点における最小値(最大値)
A-3-5 高階導関数
補遺B. ラグランジュの未定乗数法(条件付き極値問題)
補遺C. 漸近関係と関数の相対的大きさに関する記号
補遺D. ライプニッツの規則
補遺E. 曲線y = y(x) の曲率
補遺F. 曲面z = z(x, y) の面積
演習問題の解答
参考文献
あとがき
索引
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